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安全運転5か条


品川自動車練習場跡

自動車の免許を取得したのは随分遅くて、30歳を過ぎてからだった。その頃は、勤務時間を自分で決められる立場になっていたので、変則勤務を多用して、自動車教習所に通った。教習所の名前は品川自動車練習場、鮫洲運転免許試験場の目の前にあった。戦前に開設された老舗だったが、今は東京ナイルというマンションに変わってしまった。少子化の影響なのか、地価が高騰したせいなのか、理由は分からない。教習所とはいえ、卒業校がなくなるのは寂しいものだ。

安全運転5則

学科の教官に質問に行ったことがあった。その教官は、こちらの質問には全く答えず、不勉強をなじった。おそらく質問に答えることができず、虚勢を張ったのだろう。不愉快になり、「もういいよ」と言って、その場をあとにした。
仮免前の学科試験で点数が2点足りなかった。不合格だが、何故か合格になっていた。試験官はアイツだった。これでチャラにしてくれという意味だったのかもしれない。

仮免も一度落ちた。赤信号で停車しているとき、バックミラーの位置を直したのがいけなかった。バックミラーはエンジンを始動する前に調整するもので、エンジン始動後は決して触れてはいけないものだったらしい。バカみたいな指導要綱である。

卒業するとき、所長らしき人の訓話があった。その中に、安全運転5か条というのがあった。全国交通安全運動の安全運転5則とは違い、「ワスレマイ」という。

ワ 「脇見運転をしない」
ス 「スピードを出さない」
レ 「レーンを守れ」
マ ?
イ 「命を大切に」

マが思い出せない。「真っすぐ走れ」だったような気もするが、「レーンを守れ」と内容が被る。教習所がなくなった今では確認のしようもないが、どうにも気になってしかたがない。


記:2020年1月