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2005年2月

伊豆長岡


前年の12月に車を買い替えた。新車は発売されたばかりの日産ラフェスタ。ほとんど衝動買いに近かった。

日産ブルーバードU14型

それまで乗っていたのはブルーバード(U14型)。特筆すべきところのない普通の車で、買った時から愛着がわかなかった。そのブルーバードが自宅の駐車場で車上荒らしにあった。左ドアのカギ穴が壊されていた。手口は巧妙で、鍵が壊れていることに暫く気付かなかったほどである。
車の鍵は世界に一つしかないことになっている。だから、壊れてもスペアは無く、左のドアだけ違う鍵になってしまう。我慢できないほど不愉快な話だが、直さないわけにはいかない。


修理が終わった車を受取に行った時、ディーラーの店内に展示してあったのがラフェスタだった。眼が釘付けになった。ラフェスタの左ドアには鍵穴がなかった。これが衝動買いの動機である。

納車は年末に近かった。出たばかりの新モデルは不良が多い。ラフェスタも例外ではなく、最初の1か月間は毎週のようにディーラーに車を持ち込むほどトラブルが多かった。安心して乗れるようになったのは2月になってからだ。安定したところで、初の遠乗りをすることにした。


2月26日(土) 13:00
初めて知るビンテージバイクの世界

横浜でA君とT君を拾い、東名高速・海老名SAでO君と合流した。O君はバイクでやってきた。

O君は「俺のバイクはみんなが注目するはず」と豪語したが、嘘ではなかった。このバイクは「カワサキ750SS MACH Ⅲ」、1973年製の世界最速と言われたモンスターマシンで、プレミアが付くビンテージバイクだった。


2月26日(土) 14:00
突然の雪

海老名では天気が良かったのに、御殿場を過ぎたあたりで想定外の雪になった。車は問題ないが、バイクには辛い状況になった。
やむなく、駒門PAに緊急避難した。


2月26日(土) 16:00
記憶の彼方

伊豆長岡

雪が小降りになるのを待って出発。東名高速・沼津ICを降りる頃には雪はやんでいた。
宿には夕食前に到着した。残念ながら、この宿の名前も場所も憶えていない。

この頃はまだガラケーの時代で、今のように写真を撮りまくる習慣もなかった。宿の写真も部屋の写真も料理の写真も残っていない。ただ、夕食の鍋を空焚きして、鍋を焦がす失態を演じたことだけは憶えている。料理の支度は仲居さんに任せるのが常識だが、勝手に火をつけてしまった。まだ、旅慣れしていなかったのかもしれない。


2月27日(日) 10:00
唯一の観光

翌朝、伊豆の国パノラマパークに行った。予定していたわけではなく、宿に勧められて行くことにしたように記憶している。

伊豆の国パノラマパークは、標高452mの葛城山の山頂と北麓を利用した観光施設である。片道1,791mのロープウェイで山頂まで登ると、富士山から相模湾までが一望できる。

この日はあいにくの天気で、絶景は望めなかった。傍らで猿の大道芸が行われていて、そちらほうで盛り上がっていた。


2月27日(日) 13:00
名店の味

鰻の名店・桜家

昼食は三島広小路にある鰻の名店桜家でとることにした。
A君曰く、「他の店の鰻は臭くて食べられない。桜家だけは食べられる」。にわかに信じ難い。

到着は予定よりも遅くなった。途中で、O君自慢のバイクにプラグの点火不良が発生。3気筒が2気筒になってしまった。修理はO君自ら行った。自分で修理できないようではバイク乗りと言えないそうだ。

桜家の写真がないので、Googleのストリートビューで検索してみた。あの頃と雰囲気が違う。食べログに昔の外観が掲載されていた。違いはすぐ分かった。店の前のガードレールと屋根(アーケード)がなくなっていた。

ほとんど待つことなく2階の部屋に案内された。うなぎ重箱(2枚)、肝吸い付きが3,750円。多分、これを頼んだと思うが、値段ほどの価値を感じなかった。


2月27日(日) 15:00
最初はドライブ旅行だった

帰りの東名高速は大渋滞だった。とりあえず、御殿場SAまで移動して、時間調整することにした。

御殿場SAを出発したのは15時頃。O君とはここで現地解散。車は横浜経由で茅ヶ崎へ戻ったはずだが、ここから先は全く憶えていない。


O君もこの頃は元気だった。音信不通になって久しいが、元気にやっているのだろうか。


記:2018年1月